おぐずかがん

『モンゴルと大明帝国』読んだ(´_ゝ`)

それまでの講談社学術文庫では一冊につき一時代だったのが、2つの王朝をまとめて一冊になってる。
このあとの清はまたそれで一冊なので、いかに元明が中国史のなかで軽視されているかがわかるね。

理由のひとつとしては、どちらの王朝も制度が確立しちゃってて、王朝の創成期と崩壊期以外はある程度安定しちゃってるから語るべきことが少ないんだろう。

農民反乱は幾度となくあったけど、歴史的に重要なイベントに繋がらない限り逐一記すのは煩雑に過ぎるし。

宋が成ったときに、趙匡胤がそれまでの藩鎮制度を改めて以降、三国志五胡十六国のような群雄割拠はなくなってしまった。

地方軍閥に代わって台頭してきたのが異民族で、異民族が勢いを以て中原に鹿を逐うときにはだいたい中央政府は腐敗してて兵も惰弱だからあっという間に征服される。
ほとんどドラマが生まれないのでその顛末を書く分には大したページ数が要らない。

官僚制度も浸透して、しかもシビリアンコントロールもある程度できちゃってるので、内部の反乱も起きにくい。

悪い意味でも社会が安定し出してたのが元明の時代なんだろうね(´_ゝ`)

清の時代になると、今度は外部が変わってくるから否応なしに歴史が動いていくので書く分量も増えていくんだろう。

本書は500ページくらいあるけど、ちょっと物足りないので、『モンゴル帝国と長いその後』という本を買ってきた。
これも講談社学術文庫

次は『大清帝国』読もうと思ってたけど、先にこっち読みやす(´_ゝ`)