こでいん

『ザ・ユナイテッド・ステイツvs.ビリー・ホリデイ』を視た(´_ゝ`)

軸がぶれちゃってるので、ちょっと「惜しい」作品。

ビリー・ホリデイの伝記映画にしたかったのか
人種差別問題を表現したかったのか
麻薬問題を扱いたかったのか

どれかひとつに絞れば良かったんじゃないかと思う。

タイトルからして連邦麻薬局のハリー・アンスリンガーとの対決ってことにしたかったんだろうけど、当時の情勢を描き切れてないのでちょっと残念。

製作総指揮に『麻薬と人間 100年の物語』の著者であるヨハン・ハリが名を連ねているが、たぶん名前だけだろう(製作総指揮には他に7人もいる)。

ヨハン・ハリとしては、『麻薬と人間』の通りに描くならば、ハリー・アンスリンガーを明らかな「悪」として位置づけたはずだし。

アンスリンガーとマフィアの繋がりとか、そういう部分には一切触れてない。
というか、麻薬を肯定するような描写が無理だろうから、そもそも原作通りには映画化できないよね(´_ゝ`)

麻薬の禁止が恣意的なもので、その犠牲になったのがビリー・ホリデイだった、というのがヨハン・ハリの主張だけど、この映画では単にビリー・ホリデイは麻薬に逃げて人生を壊しただけになってる。

そういう描き方をするなら、アンスリンガーを登場させるべきじゃなかったんじゃないかなーと思う。

アンドラ・デイの演技だけで持ってる作品といってもいいかもしれん(´_ゝ`)