とむにこらす

ベンチャーキャピタル全史』を読んだ(´_ゝ`)

これは意外や意外、ちゃんと当事者インタビューや文献をもとにしっかりと構成されててタイトル通りにベンチャーキャピタルの歴史を網羅している。

最初はベンチャーキャピタルと類似性があるということで捕鯨産業について語られる。

確かに捕鯨ベンチャー企業の構造は非常に似通っていて説得力もあるが、さすがにそれは牽強付会が過ぎないか?

…と思っていたら、その後のベンチャーキャピタルの歴史の説明にうまいこと捕鯨産業の話が流用されてめっちゃ理解しやすかった。

転換社債だとかミューチュアル・ファンドだとか、金融を少しでも齧っていれば難しくはないが、齧ってないとさっぱり分からん用語が説明も無しに結構出てくるので、とくにそういう人たちにとっては捕鯨ビジネスを例にとっての説明は有難いんじゃないかな。

あとベンチャーキャピタルの歴史を4段階に分けて説明しているのも分かりやすかった。

でもって、アメリカのスタートアップが成功して、それを形だけ真似たスタートアップが失敗した原因もよく分かる。

本書の終わりに解説が書かれてて岸田総理のスタートアップ創出について語ってるが、正直なところ本文を読んでからだと「無理じゃね?」と思う。

日本はこういうやつが官主導でうまくいった試しないし(´_ゝ`)
利権ありきだからそもそもリスクを取りに行くスタートアップとの相性は悪いだろう。

とりあえず非常に読みやすいのでベンチャーとかベンチャーキャピタルについて興味ある人は一読しておくといいかもしれない。