てるあびぶ

ダニエル・カーネマンが亡くなったというニュースを読んだ。
まあ御年90歳だし、いつ亡くなっても不思議はなかったかな。

基本的にノーベル賞受賞者は長生き。
というか長く生きてないともらえない。
エイモス・トベルスキーは60歳を前に亡くなってしまったため、もらえなかった。
もう少し生きていればカーネマンと共同受賞したことは間違いない。

ブラック・ショールズ微分方程式のフィッシャー・ブラックも、57歳で亡くなってしまったが、もう少し生きていれば間違いなくもらってた。

ノーベル経済学賞ノーベル賞じゃないよっていうツッコミは無しね(´_ゝ`)

話を戻すが、ダニエル・カーネマンが今の経済学に果たした役割は途轍もなく大きい。

経済学に心理学を持ち込んだことで行動経済学が発展したわけだが、逆にむしろ何でそれまで人間の心理を無視して経済を語ってたんだろうか。

合理的な人間を仮定してたわけだけど、合理的な行動を取る人間なんて皆無だし、当然それを前提にして経済が動くことは有り得ない。

むしろみんなが不合理に動くからこそ、結果として平均値へと落ち着くわけで。
ジェームズ・スロウィッキーの集団値の法則というか。

あと、ダニエル・カーネマンは学術的なものを一般に広く伝えるという点でも優れていたと思う。
学者が書いた本でここまで売れたのはないんじゃなかろうか。
『ファスト&スロー』は、読書好きならだいたい読んでるし(´_ゝ`)

付録のプロスペクト理論は学術論文なので読みにくいが、それ以外の本編部分はすごく読みやすい。
『NOISE』は最近買ったばかりでまだ読んでない。

とにもかくにも、ご冥福をお祈りいたします。