りょうけいちょう

ラストエンペラーと近代中国』を読んだ(´_ゝ`)

講談社学術文庫の中国史のシリーズだけど、この文庫版は2021年発行とつい最近。

国共合作国共内戦のごちゃごちゃした歴史が、かなり分かりやすく書かれてて読みやすい。

ただ、タイトルとは違って溥儀はこの著書の主人公ではない。

中心となっているのは孫文蒋介石魯迅かな。

面白いのが、普通に近代中国史を表面上だけなぞると「孫文=善、袁世凱=悪」みたいな二元論的な形で現わされることが多いのに、ここではちゃんと孫文の悪い面も語られてる。

というか、孫文も蔣介石も、状況によっては袁世凱と同じ道を辿った可能性が少なからずある。

どちらも独断的で、専制的な支配体制を望んでいたように思えるし。

やっぱり歴史ってのは勝者のものなんだなぁ、と。

張学良が「若者はもっと歴史を学んで欲しい」と言ったのは俺も覚えてるが、今こうして改めて西安事件のこととかをなぞってみると、その言葉の意味がより一層重く感じられる。

張学良がクーデター成功後に、蔣介石をそのまま追い落としてトップに立ってたら、中国の歴史は確実に違ったものになっていただろうし。

学生時代、近現代史をもっとちゃんと学んでおきたかったなぁ(´_ゝ`)

当時の俺が近現代史を面白いと思えたかどうかといえば否だろうけど。