ふぁーがそん

『マネーの進化史』を読んだ(´_ゝ`)
文庫本の方ね。

非常に読みやすい。
500ページくらいあるけどスラスラ読める。

とはいえタイトル通りわりと大雑把に金融史が語られているので、各事象についてはそれぞれの専門の本を読んでる場合は物足りないかも。

たとえばLTCMについては『最強ヘッジファンドLTCMの興亡』を読んでたりすると、そのことについて書かれている部分はかなり表面的なものに感じる。

それでもこうして金融史を全体的に俯瞰して読める入門書的なものは少ないので、全体を把握したい人にはうってつけだと思う。

第一次世界大戦後のドイツマルクのハイパーインフレが巨額の戦後賠償だけではないということとか、色々と知らなかったこともあって得るものも少なくなかった。

あと、読んでて「日本の金融って古いままだなぁ」と思ってたら、一番最後の解説で野口悠紀雄先生が同じようなこと書いてた。

ちなみに書かれたのはサブプライム問題~リーマンショック真っ只中だったらしく、そのころの金融危機についてはあまり詳しくは触れられてはいない。

15年経って、クラウドファンディングだとかキャッシュレス決済だとか、金融の新しい側面がだいぶ浸透してきているので、今新たに同じような本を書いた場合、どういった内容になるかは興味がある。

とくにキャッシュレス決済へと完全移行した場合のシニョレッジを、政府がどうカバーするのかを分かりやすく解説して欲しいなぁ(´_ゝ`)